後継者不在率が6割以上、というのはいろいろなアンケート結果で出され、かつて政府の集計で127万社に後継者がおらず、このままいくと中小企業の数がゼロになる、なんて記事も出されたことがありました。
あるセミナーで、参加者から「うちの息子は継ぐ意思が全くないのだが、どうしたらいいか」というご質問を受けました。よくお聞きする話ですよね。
私からは、「息子さんと事業について日ごろから話をしていますか?」とお聞きしたら、これまで、まともに仕事の話をしたことがない...。
一方で、お子さん何人かが会社にいて誰を後継者にしようか、その後、お互いに協力し合いながら仲良く経営してくれるか心配だ、という相談も結構多く受けます。
その差はどこにあるのでしょうか?
当然、業種や規模、業績などの違いは大きいと思いますが、お子さんを会社に連れて行って仕事を手伝わせたり、仕事の話をしてきたりという会社が多いように思います。
いずれにしても、子供が小さい頃から、親として活き活きと仕事をしている姿を見せることで自然に興味を持つようになったり、また、日ごろからのコミュニケーションを心がけることが必要ではないでしょうか。
やりたい仕事があれば、別に拘束することは避けるべきだと思いますが。
すでに後継者候補として社内にいる場合でも、なかなか話がすすまない場合もあります。
そんなケースは、ぜひ社長から積極的にコミュニケーションの機会を作る、そのなかで、社長として将来どんな事業にしたいのか、それに対して、後継者は、どんな問題意識をもって、どんな事業にしたいと考えているかについて話し合ってもらいと思います。
もし親子の間では、なんとなく照れて気まずい、また、何から切り出したらいいか分からない、ということであれば、私どものような「第三者」を交えて話をされたらいかがでしょうか。